アミタグループ、マレーシアに本格進出。2017年内の工場進出を目指して、現地大手コングロマリットであるBERJAYAグループとのジョイントベンチャーを設立。
アミタホールディングス(株)の事業会社であるアミタ(株)は、マレーシアで産業廃棄物の100%リサイクルサービスを本格的に開始するため、2015年7月7日に100%子会社の現地法人AMITA ENVIRONMENTAL STRATEGIC SUPPORT (MALAYSIA) SDN. BHD. (以下AESS)を設立しました。その後同国でのリサイクル工場建設などを視野に入れ、2015年12月3日に現地で環境事業を展開するKUB BERJAYA ENERGY SDN. BHD.(以下KBE)とのジョイントベンチャー(以下JV)であるAMITA KUB-BERJAYA KITAR SDN. BHD.(以下AKBK)を設立しました。AKBKは2017年内を目途に同国でのリサイクル工場の設立を目指します。
マレーシアの市場予測
マレーシアは「第9次マレーシア計画(2006年~2010年)」において、2020年までにリサイクル率を22%にすることや、有害廃棄物の再生利用を進めることを目標としています。また、包括的で費用対効果の高い廃棄物処理の確立や3R を優先する方針も明示されており、廃棄物の削減やリサイクルを自国の成長戦略で重要視しています。しかし、実際はリサイクル可能な廃棄物も焼却・埋立しているケースが多く、資源循環が進まない要因にもなっていました。
AKBKは同国の製造業から排出される産業廃棄物をアミタ独自の調合技術でセメント原燃料に加工し、同国のセメント会社に提供する事業を実施予定です。余分な残さを発生させず100%リサイクルする調合技術は市場競争力を有しています。同時にAKBKは高レベルなリサイクルノウハウをもち業界の模範となる事業者として現地当局からも期待されています。
JV設立の背景と事業展開
マレーシアでの工場設立は、アミタグループとして台湾に続く2つ目の海外工場設立です。台湾進出はアミタグループ単独で実施しており、許認可取得など、多くのハードルを自力で解決せねばならず、計画以上の時間を費やしてのスタートとなりました。
今回は同国進出にあたり、マレーシアを代表するコングロマリット(複合企業)であるBERJAYAグループとJVを設立する事で、地元企業との商活動や行政手続きを円滑に進めることができる事を計画しています。また、日本で約40年のリサイクル実績・技術・ネットワークを持つアミタが同国へ進出する事で、既に同国に進出している日系企業各社のリサイクル促進やCSR活動強化のご支援が可能になります。
当事業ではBERJAYAとアミタ両グループのシナジーを活かした事業展開を計画しています。
AMITA KUB-BERJAYA KITAR SDN. BHD.(AKBK)の会社概要
事業内容 | 産業廃棄物のリサイクル事業 |
代表者 | Mr. Chock Eng Tah |
役員構成 | 取締役4名 Mr. Tengku Zahaimi Bin Tuan Hashim Mr. Hiroyuki Sato (佐藤 博之) Mr. Katsuhiko Sugie (杉江 克彦) Mr. Wong Sim Chew |
本社住所 |
LOT 13-01A, LEVEL 13 (EAST WING), BERJAYA TIMES SQUARE NO.1, |
資本金 | RM 5,000,000 |
出資比率 | KUB BERJAYA ENERGY 60% AESS 40% |
設立 | 2015年12月3日 |
※AESSの会社概要:https://www.amita-net.co.jp/company/outline/aess.html
KUB BERJAYA ENERGY SDN. BHD. (KBE)への出資会社
BERJAYA CORPORATION BHD. |
マレーシアを代表するコングロマリットBERJAYAグループの中核企業 本社所在地:クアラルンプール |
KUB MALAYSIA BHD. |
農業・エネルギー・食品・不動産・ICT・電力産業などを展開するKUBグループの持株会社 本社所在地:ペタリンジャヤ |
※2016年7月末日現在の為替レート参考値はおよそ1RM=26円です。
アミタの海外事業
1980年代から海外事業を展開しており、廃棄物および副産物(有価物)を原料として捉えた輸出入の取引のほか、一部の国ではセメント代替燃料に関する特許を取得しました。韓国には1991年に事務所を開設し、2011年には台湾に現地法人を設立、2016年3月には初の海外工場である台湾循環資源製造所を設立しました。
■主な取引実績国・地域
台湾/韓国/中国/ロシア/フィリピン/ベトナム/タイ/マレーシア/シンガポール/インドネシア/パラオ/アメリカなど
産業廃棄物の100%リサイクルサービスのマレーシアでの展開事例
2014年からマレーシアでの産業廃棄物リサイクル事業を開始する許可取得および現地での事業実施に向けた具体的調査を行ってきました。
- 2014年1月:マレーシア天然資源環境省環境局幹部を北九州、姫路、京丹後の循環資源製造所へ招へい
- 2014年7月:環境省「平成26年度我が国循環産業海外展開事業化促進事業」にてマレーシアにおける廃棄物のリサイクル事業の「事業案件形成調査」を実施
- 2015年6月:「平成27年度我が国循環産業海外展開事業化促進業務」にて、マレーシアの調査事業を実施
- その他:アミタ 海外環境事業の概要
アミタグループの海外環境事業
アミタグループは1977年の創立以来「持続可能社会の実現」をミッションに、環境戦略デザイン事業と地域デザイン事業を行っています。環境戦略デザイン事業では1,000社を超える企業にコンプライアンス対策、社員教育、IT化などの環境業務効率化支援、環境認証審査を実施。地域デザイン事業では宮城県南三陸町、パラオ、ベトナムなどの地域で、包括的資源循環システムの構築による自立的な地域作りを支援しています。
【アミタホールディングス(株):資本金474,920,000円(東証JASDAQ市場上場:2195)】
【お問い合わせ】
アミタホールディングス株式会社 経営戦略グループ 共感資本チーム 担当:前田・藤本
電話:075-277-0795(直通)/ メール:press@amita-net.co.jp
ファックス:075-255-4527 / URL:http://www.amita-hd.co.jp/
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