アミタホールディングス(株)とMCPジャパン・ホールディングス(株)、合弁会社設立に向け戦略的パートナーシップを締結。
企業や自治体の持続性向上を支援するアミタホールディングス株式会社(以下、アミタHD)と、世界の機関投資家とつながるアジア最大級の独立系資産運用会社「MCPグループ」の日本本社であるMCPジャパン・ホールディングス株式会社(以下MCP)は、脱炭素社会に向けた企業の適正な移行(トランジション)を支援する新規事業の共同開発および関連サービスの提供を目的とした戦略的パートナーシップを締結しました。
2022年3月末ごろに合弁会社を設立し、環境と金融の両側面から日本企業のESG経営の品質をグローバル基準に引き上げる支援サービスを開始する予定です。
【戦略的パートナーシップの背景と目的】
企業は今、猛烈な勢いで進行する気候変動や地下資源の枯渇、度重なる災害や感染症、さらにこれらに起因するサプライチェーンの分断や経営資源の調達コストの増大など、複合的かつ多層的な経営リスクへの対応を迫られています。しかし、多くの企業がこれらの課題に対し、部分最適の個別対応を実施し、多大な対策コストをかけつつも、経営の持続性を高める統合的な戦略を立案・実行できていないのが現状です。
一方で、消費者や投資家のサステナビリティに関する関心、知識は近年急激に高まっており、企業の社会的責任や本質的な環境取り組みを求める声が強まっています。特にパリ協定以降、気候変動リスクに対する社会的認識の高まりに後押しされ、サステナビリティ経営を推進する重要ステークホルダーとしての投資家の重要性が約2倍に高まっています※。こうした社会情勢の変化に伴い、グリーンウォッシュの疑いで企業が提訴される事例も増加しています。
※Source: 2021 UN Global Compact / Accenture CEO study on sustainability
さらに今、気候変動が金融市場にもたらすリスクが、かつてないほど甚大になっていると認知されています。2015年に、イングランド銀行の総裁が「ホライゾンの悲劇」と呼ばれるスピーチを行い「気候変動の金融市場への影響が顕在化してからでは手遅れになる」と警鐘を鳴らしています。また2020年、米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンクCEOは出資先企業に宛てた年次書簡で、各社の取締役会は気候変動問題への取り組みを強化しなければさらに投資家の怒りを買うことになると警告しました。さらに同年、国際決済銀行とフランス銀行による「グリーンスワン・レポート」が発表され、気候変動が引き金となる新たなグローバル金融危機の可能性を示唆しています。日本国内においても、2018年度・2019年度の台風や大雨被害といった自然災害による日本の保険金支払額が1兆円を超えるなど、すでに多大な影響が出ています。
アミタグループは創業以来45年にわたり「持続可能社会の実現」をミッションに掲げ、企業・自治体の持続性向上を支援する統合サービスを展開しています。MCPは、アジア最大級の独立系資産運用会社であり、投資家目線で企業のグローバルスタンダードなESG経営や環境取り組みを評価することが可能です。
このたび、上述の気候変動を中心とした地球環境問題による「企業のリスク」と「金融市場のリスク」の低減に寄与し、脱炭素社会に向けた適正な移行(トランジション)をナビゲートすることを目的に、両社で戦略的パートナーシップを締結しました。
【合弁会社の設立に向けて】
本パートナーシップの目的を具体化するため、今後両社は、環境と金融の統合的かつグローバルスタンダードに即した視点で企業の持続性向上を支援する合弁会社の設立に向けた準備を進めます。会社設立は2022年3月末ごろの予定です。
<新合弁会社(以下、新会社)の事業概要>
新会社は、世界をリードする組織と戦略的なパートナーシップを確立し、日本初導入となる国際イニシアティブが提供するツールを用いて、日本企業のESG経営の品質をグローバル基準に引き上げる支援サービスを提供します。顧客企業の脱炭素経営への移行戦略(トランジションストラテジー)の立案支援とアセスメントを行い、以下を実現します。
- グローバルなサステナビリティ要件への適合性の向上
- 環境リスクやグリーンウォッシュに敏感なグローバル投資家への訴求力の強化
- 国や地域の脱炭素化をはじめとする環境目標達成への貢献
※新会社の詳細(会社情報、ビジネススキーム、導入する国際イニシアティブ、サービスラインナップ、事業パートナー等)は設立後に発表予定
【両社の代表者コメント】
アミタホールディングス株式会社 代表取締役社長 兼 COO 佐藤 博之
持続可能社会の実現を目指し、社会課題の解決をビジネスとしてきたアミタグループにとって、近年のESG投資に関する世界的な機運の高まりは、大きな追い風となります。一方で、我々には金融、特にグローバル規模での投資市場に関する専門的知見が十分ではありませんでした。本分野のプロフェショナルであるMCPジャパン・ホールディングスとのタッグで、金融と環境の統合的視点から、社会と産業の持続性向上により一層貢献する事業を展開していけることを、大変嬉しく思います。
≪アミタホールディングス株式会社の概要≫
会社名 | アミタホールディングス株式会社 |
所在地 | 京都府京都市中京区烏丸通押⼩路上ル秋野々町535番地 ⽇⼟地京都ビル2階 |
事業内容 | 【社会デザイン事業】 サステナビリティ向上を⽬指す全国の企業・⾃治体等を、ビジョン策定から実⾏実践まで統合的に支援するDoタンクを標榜。2021年度の支援実績約1,460社(自治体含)。「豊かな関係性」が価値となる持続可能な社会の実現に取り組む。 |
代表者 | 代表取締役会長 兼 CEO 熊野 英介 代表取締役社長 兼 COO 佐藤 博之 |
設立 | 2010年(グループ創立1977年) |
資本金 | 474,920,000 円 |
URL | https://www.amita-hd.co.jp/ |
MCPジャパン・ホールディングス株式会社 代表取締役社長 岡澤 恭弥
今後グローバル企業が上場する市場と位置づけられた東京プライム市場の創設はさらなる開示義務を通じて日本企業と海外投資家との対話を促進するものと考えます。その対話の中では日本企業の気候変動・脱炭素への取り組みがグローバル基準で実施されていくことが求められます。今回、日本で最も長く本質的な環境・サステナビリティに関する取り組みを行ってきたアミタホールディングスの知見と、MCP社が有する海外機関投資家とのネットワークを融合し、日本企業の皆様が我々と共に行っていく移行期戦略をしっかりと投資家に伝え、説明する一助となるサービスを目指して参ります。
≪MCPジャパン・ホールディングス株式会社の概要≫
会社名 | MCPジャパン・ホールディングス株式会社 |
所在地 | 福岡県福岡市中央区大名二丁目6番11号 Fukuoka Growth Next 2階 |
事業内容 | 香港を本拠として、日本、米国、韓国に拠点を有するオルタナティブ投資運用会社であるMCPグループの日本事業における本社機能を有する持ち株会社。子会社として金融商品取引業者であるMCPアセット・マネジメント株式会社とオルタナティブ投資に関するリスク管理業務を行うミレニアム・ファンド・サービシズ・ジャパン株式会社を有する。 |
代表者 | 代表取締役社長 岡澤 恭弥 代表取締役 兼 MCPグループCEO 越智 哲生 |
設立 | 2021年(MCPグループ創業 1999年) |
資本金 | 50,000,000円 |
URL | https://www.mcp-am.com/ |
【本件のお問い合わせ先】
広報・取材に関するお問い合わせは以下へお願いいたします。アミタホールディングス株式会社 担当:山田、藤本
TEL:070-8699-2153
E-mail:press@amita-net.co.jp
URL:https://www.amita-hd.co.jp/
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