アミタホールディングス、明治大学とともに「エコシステム産業」をテーマとした講座を開講 ―自然や人との豊かな関係性を生み出す、新時代の社会起業家育成を目指す―
アミタホールディングス株式会社(以下、アミタ)は、2023年度春・秋学期に、明治大学政治経済学部(以下、同学部)との連携講座を開講します。
本講座は「発展すればするほど自然や人との関係性が豊かになる持続可能な産業のあり方」を探求するものです。福祉やエネルギー分野をはじめ、各領域で社会変革に取り組む起業家、研究者を講師として招き、学問領域および実践領域の講義・対話を通じて、新時代の社会起業家(=マインダストリア)の育成を目指します。
1. 開講の背景
気候変動や資源枯渇などの環境問題に加え、孤独や格差といった社会課題が深刻化する中、経済発展と社会問題解決の同時実現を叶える、新たな社会デザイン・産業デザインが強く求められています。
アミタグループは、「自然資本と人間関係資本が増幅する持続可能な社会の実現」をミッションに、生態系(=エコシステム)に倣った社会や産業の構築に取り組んでいます。本講座の担当教員である藤本穣彦准教授は、「農と食をローカルにつなぐ」をテーマに、ものづくりや暮らしづくり、まちづくりに関する研究や、生命や環境の倫理・思想に関わる教育・研究活動を行っています。
両者は、持続可能な社会の構築を実践する立場として、「他者や自然環境のために行動する人の心=社会的動機性」に着目し、これに基づき豊かな自然と人間関係を生み出す産業のあり方を探求する考えで一致しました。
本講座を通して、理想社会の実現に向け、一人でも多くの仲間が増えることを期待しています。
2. 本講座の特徴
明治大学3・4年生を対象に「エコシステム産業」をテーマとした、実践領域の知恵と学問領域の論理が融合する講座を開講します。エコシステム産業とは、無駄を生まない「循環」や変化に強い「有機的な関係」など自然界の生態系をヒントに、人間の社会的動機性によって駆動する産業のあり方です。本講座では、エコシステム産業=人の心の動きを基にした「心産業(マインダストリー)」と位置づけ、講義中の対話やワークショップを通じて、新時代の社会起業家=「マインダストリア」の育成を目指します。アミタおよび藤本准教授が有する多様なネットワークから、各分野で社会変革に取り組む起業家や専門家等を招き、リレー方式でゲスト講師を務めていただきます(下記参照)。
講義テーマと講師の一例
講座タイトル | ゲスト講師 |
「社会起業家に学ぶ事業づくり」 | 鈴木 雅剛氏 (株式会社ボーダレス・ジャパン 副社長) |
「違いは可能性だ! 福祉×価値創出」 | 松田 崇弥氏 (株式会社ヘラルボニー CEO) |
「ブロックチェーンで実現する顔の見える電力供給」 | 大石 英司氏 (株式会社UPDATER 代表取締役) |
「牛と人がいる森林がつくるもの」 | 山川 将弘氏 (森林ノ牧場株式会社 代表) |
講座概要
対象 | 明治大学3・4年生(社会、経済、地域の課題や解決手法に関心のある学生など) | |
開講時期・カリキュラム | 前期:2023年4~7月、後期:9~1月 各14回/100分間講義 |
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曜日 | 毎週金曜日2限目(10:50‐12:30) ※対面実施 | |
場所 | 駿河台キャンパス(東京都千代田区神田駿河台1-1) | |
科目 | 応用総合講座 | |
講師 事務局 |
担当教員 | 明治大学 政治経済学部 藤本穣彦准教授 https://researchmap.jp/read0156835 |
ゲスト講師 | 社会事業家、専門家、医療従事者、大学教授など様々なチェンジメーカー(社会起業家) | |
協力 | アミタホールディングス株式会社 |
3. 学生の声
2023年4月14日(金)に初回講義を実施しました。講師には当社代表の熊野とゼロエミッション燃料電池等の研究を行う工学院大学の白鳥祐介教授が登壇し、学生との対話を軸に、未来創りへ向けた対談を行いました。
受講学生からは、
「弱さ」は隠すべき弱点ではなく、逆に「弱さ」を起点に周囲の力が集結し、持続的な強さを手に入れられるという考えに共感した。
「夢に答えはない。正解を求めるのではなく、創る」という話が印象的。正解を追い求める教育を受けてきた中で、いつも正解を追い続けていることに気付いた。未来を創る上では、「やりたいこと」が正解かどうかは分からないが、少しでもそれに近づけるように努めることが大切だと感じた。
などの感想が寄せられました。
4. 講座への期待
アミタホールディングス(株)代表取締役会長 兼 CVO 熊野英介
アミタグループは2022年11月に、事業ビジョン「ひと・自然・もの・情報すべてがつながるエコシステム社会」 を発表しました。その実現には、立場を超えた産官学の共創が必要不可欠です。本講座では、藤本先生をはじめ、様々な分野で社会変革に挑戦する仲間たち(講師陣)が、人材育成への想いに賛同し、未来を担う若者たちに惜しみなく知見を共有します。本講座を通じて、一人でも多くの学生が、豊かな関係性の大切さを学び、社会変革の当事者として一歩踏み出してくれること、そして、志を同じくする仲間として「エコシステム社会」の実現をともに目指していくことを願います。
明治大学 政治経済学部 藤本穣彦准教授
私たちは、貨幣で暮らしを購入する時代を当たり前のように生きています。お金でモノを購入する行為は、モノをつくることの省略です。ここにイノベーションの喪失があります。買うことに特化した暮らしは自然との関係性も途切れがち。食べるもの、つかうものを、なにか少しでも手づくりしてみること。モノを簡単に捨てないで修理修繕して生かし直すこと。ひと手間をかけること。それらを楽しむこと、慈しむこと。自然との距離を近づけて。買うことからつくることへ。ものづくり、暮らしづくり、まちづくり。個性表現はつくることの総合。仕事や家族、暮らし方や生き方についてもそうですよね、オンリーワンだもの。「マインダストリア」ってなんでしょうね。わたしは今のところ、「創るヒト」、と捉えています。
<広報・取材に関するお問い合わせについて>
アミタホールディングス株式会社 広報担当:駒井・古城
TEL:075-277-0795 / メール:press@amita-net.co.jp
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