アミタHDと三井住友信託銀行、MEGURU STATION®の社会的インパクト評価を実施-健康増進や地域内関係の増加により市民のWell-being向上が期待-

アミタロゴ 三井住友信託銀行ロゴ

アミタホールディングス株式会社(以下、アミタ)と三井住友信託銀行株式会社(以下、三井住友信託銀行)は、アミタグループが全国展開を目指す、互助共助コミュニティ型の資源回収ステーション「MEGURU STATION®」を対象に、社会的インパクト評価※1を実施しました。本取り組みでは、ステーションが市民・自治体・企業にもたらすインパクト(好影響)をロジックモデルと定量評価で可視化しました。

可視化したロジックモデルから、ステーション設置によって「健康寿命の延長」や「地域とのつながり感の増加」等、市民のWell-being向上といった中長期的な好影響が生まれる可能性が論理的に示されました。今後はMEGURU STATION®の社会的な提供価値をより定量的に可視化することで、自治体や企業との連携加速、ひいてはステーションの設置拡大を目指します。 

※1 企業の製品・サービス・活動が社会・環境・経済に及ぼす影響を可視化して、定量的・定性的に評価する手法

【紙アンケート回答の様子】230914_1.jpg

1.本取り組みの背景と目的

アミタグループは、地域と企業の課題を統合解決する互助共助コミュニティ型の資源回収ステーション「MEGURU STATION®」を開発・提供しています。本ステーションは、誰もが日常で行う「資源(ごみ)出し」をきっかけに、地域住民の関係性の醸成と資源循環の向上を促すもので、アミタグループは2026年に全国1万箇所、2030年に5万箇所の設置目標を掲げています。
上記目標の達成に向けて、アミタは2022年11月に、インパクト評価に関する専門的な知見を有する三井住友信託銀行と基本合意書を締結しました。MEGURU STATION®の設置と市民のWell-being向上などの因果関係を明らかにし、複合的かつ相乗的に生み出される社会的な好影響を可視化することが目的です。本取り組みを通じて、ステーションの導入あるいは活用を検討する自治体や企業との合意形成・連携を加速させ、ステーションの設置拡大を目指します。

2.インパクト評価の概要

実施方法

MEGURU STATION®の設置がインパクト(好影響)をもたらすまでの一連の過程を、市民・自治体・企業の3つの受益者視点から、ロジックモデルで可視化しました。
また、アミタがMEGURU STATION®の都市型モデルの開発事案として位置付ける、神戸市の資源回収ステーション2カ所で行った利用者アンケートの結果を使用し、一部アウトカム(インパクトにつながる成果)の定量評価を実施しました。

【ロジックモデルの体系図】
230914_2.png【アンケート調査の実施概要】

期間 2023年2月14日~2月27日
対象者 ・ふたば資源回収ステーション(神戸市長田区)の利用者
・あづま資源回収ステーション(神戸市中央区)の利用者
調査方法 LINEで回答用Webフォームの配信、各拠点での紙アンケートの配布
回答者数 198人
・ふたば資源回収ステーション 109人(web:23人、紙:86人)
・あづま資源回収ステーション 89人(web:48人、紙:41人)

結果

客観的かつ論理的に整理された一連のロジックモデルから、ステーションの設置が「健康寿命の延長」や「地域とのつながり感の増加」等、市民のWell-being向上への寄与という中長期的な好影響をもたらすことが期待できます。また、そのプロセスの一部を定量評価したことで、運動機会や会話機会の増加、環境意識の向上などが、短期的に表れる好影響として示されました。

【市民視点:ロジックモデル(一部抜粋)とアンケート結果の反映】
230914_3.png

3.今後の予定

今回作成したロジックモデルの定量評価ならびに精緻化に取り組み、MEGURU STATION®の設置拡大の加速を目指します。具体的には以下の通りです。

  • NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)※2と連携し、ICT技術を駆使したステーションからの継続的な情報取得および定量評価の手法を検討。2023年12月を目標に実施手法を策定し、2024年1月以降、神戸市※3の資源回収ステーション2カ所(ふたば・あづま)において、その実現可能性を検証予定。

  • MEGURU STATION®の非利用者である全国各地の1,200~5,000人を対象に、ロジックモデルの正確性を検証するためのアンケートを実施。本調査結果や、MEGURU STATION®が存在しない地域とすでに導入されている地域の市民に対するアンケート結果との比較を踏まえ、ロジックモデルの正確性の検証・精緻化を推進する。

  • インパクト評価を踏まえてMEGURU STATION®の新規設置に向けた自治体への提案を加速。健康増進・つながりの増加による社会保障・福祉費の削減や、地域内での資源回収および循環利用による廃棄物処理コストの削減(収集運搬費、焼却・埋立費)といった具体的な効果効能を示すことで、行政運営への寄与を強調し、導入への合意形成を推進する。

その他にも、アミタは内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期」においてMEGURU STATION®を起点とした、プラスチック資源の分別回収・供給に関するサーキュラーモデルの開発を推進しています。本枠組みでは、インパクト評価で可視化した社会的価値に関する情報(製品や素材が人々の暮らし・社会に与える好影響)を活用し、資源循環システムの構築に取り組む計画です(詳細はこちら)。
アミタは引き続き三井住友信託銀行、ならびにNTT Comと連携し、フィールドを提供する自治体・市民との共創を軸に「もの・情報・気持ちが循環するエコシステム社会」の構築を目指します。

※2 2022年10月、アミタと同社は「サーキュラー・プラットフォーム」の構築による市場創出に関する基本合意を締結しました(詳細はこちら)。
※3 2022年以降、アミタと同市は事業連携協定を締結し、MEGURU STATION®の展開を軸とした地域共生社会の実現に官民連携で取り組んでいます(詳細はこちら)。

<広報・取材に関するお問い合わせについて>
アミタホールディングス株式会社 広報担当:古城・駒井

TEL:075-277-0795 / メール:press@amita-net.co.jp

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