アミタが参画する、J-CEPでの「ペットボトルキャップ循環利用」と「製品のトレーサビリティ」に関する2つの実証が完了~「MEGURU STATION®」を軸としたプラスチック資源循環モデルの構築に寄与~
アミタホールディングス(株)が代表幹事を務めるジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ(以下、J-CEP※1)にて、当社がプロジェクトメンバーとして参画していた以下2つの実証が完了しました。1つ目の実証では、市民から回収したペットボトルキャップを水平リサイクルするスキーム構築の実現性が高まったことが明らかになりました。また、実際に回収したペットボトルキャップを事例に、原料の成形~最終製品化までのサプライチェーンを可視化し、情報追跡を行う「トレーサビリティシステムの概念実証」が行われ、欧州で法制化が進むデジタル製品パスポート(DPP※3)の国内導入に向けた議論が加速されました。
両実証の結果から、アミタが開発する互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION®」がプラスチック資源循環モデルの構築に寄与するものとなりました。
※1 J-CEP:持続可能な社会の実現を目指す企業等が、住民・行政・大学等と連携して、サーキュラーエコノミーの推進に取り組む新事業共創パートナーシップ
※2 MEGURU STATION®:アミタが開発する、資源の持ち込みをきっかけに地域内の"資源循環"と"住民同士の交流"を生みだす互助共助コミュニティ型の資源回収ステーション
※3 DPP:デジタルプロダクトパスポートの略。製品が移動するために必要な「電子パスポート」を指し、製品の持続可能性を証明する情報として、製造元、使用材料、リサイクル性、解体方法などの情報が含まれる。EUにて市場導入の準備が進められている
1.プラスチックの水平リサイクル実現に向けた「ペットボトルキャップ回収・再生プロジェクト」
実施期間 |
2022年10月~2023年12月 |
目的 |
水平リサイクルの実現に向け、コストを低減しながら、異物や汚れの少ない良質な資源(ペットボトルキャップ)を確保するための回収~再生スキームを構築すること |
主な結果 |
リサイクルの工程の中で環境負荷の高い「洗浄」「乾燥」といったプロセスを市民からの回収協力(神戸市にある資源回収ステーション)により簡略化し、同時に一定の品質を保持したプラスチック素材への再生が可能であることを確認できた |
プロジェクト参画によって得られた知見 |
市民協力によってリサイクル工程の環境負荷、コスト低減、さらに再生材としての品質担保が示され、MEGURU STATION®で回収するプラスチック資源を原料にした製品化の実現性が高まった |
詳細 |
回収したペットボトルキャップを原料として作成した試作品
(左:爪切り 右:プチプチ®)
2.デジタル製品パスポート(DPP)への対応に向けた「トレーサビリティシステムの概念実証」
実施期間 |
2023年5月~2023年9月 |
目的 |
欧州で市場導入や法制化が進んでいるデジタル製品パスポート(DPP)の対応に向けて、サーキュライズ社(オランダ)が提供するトレーサビリティシステムの体験利用を通じて課題の把握を目指す |
主な結果 |
実際に回収したペットボトルキャップを事例に、トレーサビリティ情報を追跡。システムの現状と課題の把握、実業務上におけるDPP運用の課題が明確になった |
プロジェクト参画によって得られた知見 |
トレーサビリティ情報(原料調達元、再生材含有率、素材構成等)をDPPで可視化することにより、品質保証が可能となり、MEGURU STATION®から回収されるプラスチック資源の産業活用の促進につながること |
詳細 |
ペットボトルキャップ回収・再生プロジェクトのマテリアルフローとDPP(一部抜粋)
※DPP内の情報は一部ダミー値を含みます
両取り組みの背景および実施概要・結果等の詳細については、以下J-CEPのWebサイトをご覧ください。
▶「ペットボトルキャップ回収・再生プロジェクト」の詳細はこちら
▶「トレーサビリティシステムの概念実証」の詳細はこちら
※上記リンクは、J-CEPのWebサイトへ遷移します
今後もJ-CEPをはじめ、他企業との連携を図りながら、MEGURU STATION®で集めた資源と情報を活用する仕組みであるMEGURU PLATFORM※4の構築、ひいてはアミタが掲げる2030年ビジョン「エコシステム社会構想2030」の実現を目指します。
※4:MEGURU PLATFORM アミタが掲げる「エコシステム社会構想2030」を実現する、もの・情報・ひとの気持ちの最適な循環(生産と消費の好循環)を実現する仕組み
関連情報
2023年5月17日
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2023年8月1日
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