福岡県豊前市でMEGURU STATION®を2025年3月までに2か所以上導入 ―ごみ減量化推進事業、地域活性化に向けたポイントシステム構築業務を受託―
アミタ株式会社(以下、アミタ)は、福岡県豊前市(以下、豊前市)の公募型プロポーザル「ごみ減量化推進事業」ならびに「地域活動推進等ポイントシステム等構築業務」の2件をそれぞれ2024年8月23日および30日に受託しました。豊前市は、人口減少や少子高齢化、地縁に基づくコミュニティ基盤の弱まりなど、多くの地方自治体と同様、様々な地域課題に直面しています。
豊前市は、これらの地域課題の解決および時代の変化に対応するため「サーキュラーシステム(ひと・もの・かねなど様々な資源が循環する仕組みのこと)」が息づく持続可能なまちの実現を目標に掲げており、令和6年度のデジタル田園都市国家構想交付金(地方創生推進タイプ)*1において「Re:ぶぜんプロジェクト サーキュラーシステムが紡ぐ豊前版小さな拠点 2.0(以下、Re:ぶぜんプロジェクト)」*2に採択されています。
アミタは、この構想に沿って新しいまちづくりに挑戦する豊前市と互助共助コミュニティ型の資源回収ステーション「MEGURU STATION®」の導入や、NECソリューションイノベータ(株)、(一社)つながる地域づくり研究所とのポイントシステムを活用した地域活性化等に取り組み、伴走します。
*1 デジタル田園都市国家構想の詳細はこちら
*2 Re:ぶぜんプロジェクト サーキュラーシステムが紡ぐ豊前版小さな拠点 2.0の詳細はこちら
1. 受託事業の背景
豊前市は、福岡県の東端に位置し、人口23,505人(令和6年6月時点)と、県内の「市」では最も人口が少ない地域です。豊前市では、昭和60(1985)年以降、人口減少が続いています。また、市内の年間出生数は150人程度と、将来的な児童生徒数の減少も顕著であり、豊前市では、令和5年に学校再編成基本計画を策定し、小中学校を再編・整備していく方針を発表しています。現在でも、豊前市では高齢者や子育て世帯の孤独・孤立のリスクの高まりが課題となっていますが、小中学校の再編により地縁に基づくコミュニティ基盤にさらに影響を与える可能性があります。Re:ぶぜんプロジェクトは、こうした様々な地域課題を背景として立ち上がりました。
豊前市は海から山まで自然があふれ、自然の営みとともにはぐくまれた伝統的な「神楽」の文化も築かれており、自然・文化・人のつながりが地域の持続性を大きく支える可能性が残っています。豊前市が実施するRe:ぶぜんプロジェクトは、豊前市の特色ある文化性を活かしながら、地域に存在する様々な資源が循環する複層的な仕掛けづくりを行うことで、地域全体のWell-being の向上や移住定住人口・関係人口の増加など地域の活性化を目指しています。アミタが下記のとおり受託した2件も、Re:ぶぜんプロジェクトを実現する一事業の位置づけです。
2. 受託事業について
① ごみ減量化推進事業
<概要>
誰もが日常的に行う「資源(ごみ)出し」を起点に、年代・性別・価値観を超える多様な地域住民が集い、支え合える互助共助の関係性が増幅する仕組みの構築を支援します。具体的には、今年度中に公民館等の公共施設を活用した、互助共助コミュニティ型の資源回収ステーション「MEGURU STATION®」の2か所以上の立ち上げを行う予定です。また、本ステーションが、まちづくりの基盤となる「共助」を促進することで「Re:ぶぜんプロジェクト」の「入口」として全体を支える役割を担います。本受託事業に限らず、他の受託事業者との相互連携によるプロジェクトの全体最適を図ります。
<アミタの主な役割>
- 地域の活性化に資する互助共助コミュニティ型の資源回収ステーションの導入及び初期管理
施設選定、関係者(地域内外)同士の協議調整、回収品目の提案、交流・滞留の設計、データ取得設計、安全対策等の実施。また、多様な世代・属性の地域住民が集まるワークショップを企画し、住民の希望や声が反映されるステーションづくりを目指す。初期段階から愛着を醸成することで、地域住民の主体的な参画を促す。 - 立ち上げ後の持続可能な体制づくりのための資源回収ステーション等の伴走支援
- ごみ減量化や資源化に向けた市民・施設関係者等への普及啓発活動の支援
資源の循環フローの可視化、CO2等の環境関連情報の可視化等により、回収率の増加、質の高い資源の回収等に向けた普及啓発活動を実施。 - 環境学習の機会提供
地域の次世代を対象に、持続可能な社会に必要なサーキュラーエコノミーやネイチャーポジティブ等の環境学習の機会を提供し、地域活動への参画意欲を高める。 - 事業継続性の検討・設計
事業終了後に、地域住民が主体となって運営する手法を検討。 - 受託事業者間の連携調整
② 地域活動推進等ポイントシステム等構築業務
<概要>
Re:ぶぜんプロジェクトでは、デジタル技術を活用し、地域の活動やボランティアを実施した際にポイントを付与することで感謝の気持ちを表し、またそのポイントを寄附するなど「共助」が循環するポイントシステム構築を目指しています。
主に以下3つの領域を中心にポイントシステムの活用を検討します。
ポイントシステム活用領域 | 概要 | 重点分野の例 |
行政領域 | 行政サービスの高度化・効率化や市民の意識・行動変容、社会参加を促進する地域ポイント等の取り組み | 健康福祉、医療・介護、子育て、生涯学習、環境、DXなど |
コミュニティ領域 | 小さな拠点での地域活動やボランティア活動等の共助による活躍人口拡大に向けた取り組み | 市民協働、市民活動など |
経済領域 | 域内経済の活性化や関係人口の創出・拡大に向けた取り組み | 産業、観光など |
<全体イメージ>
ポイントシステムの構築を通じて、市民参加による地域活性化、地域全体のWell-being向上、関係人口の創出・拡大、移住定住人口の増大等につなげます。また、得られた地域データを政策立案等に活用できる付加価値の創出も目指します。
<各社の主な役割>
本事業は、アミタだけでなく、自治体DX推進やデジタル活用による地域活性化の知見や実績を有するNECソリューションイノベータ(株)、まちづくりの現場支援組織として多数の受託実績や行政ポイントの実装におけるノウハウを持つ(一社)つながる地域づくり研究所と協働します。
3. アミタの参画背景
アミタホールディング(株)は、2023年8月21日に豊前市、(一社)つながる地域づくり研究所と「持続可能なエコシステム社会の構築実践に関する包括連携協定」を締結し、事業会社であるアミタは、MEGURU STATION®の展開を軸に地域共生社会を目指す取り組みを実施してきました。九州地域では、すでに福岡県大刀洗町の全小学校区でMEGURU STATION®を設置し、コミュニティインフラとして機能が発揮されはじめています。今後は個々のMEGURU STATION®の効果だけではなく、同県内の大刀洗町に続き豊前市での展開を実現し、九州・福岡県というエリア内において設置数を増やすことで、生活や社会インフラとしての効果発揮の検証や他自治体とのデータ連携等の機能検証を目指しています。
また、このたびのプロジェクトの参画は、アミタグループが2024年2月に発表した、デジタル田園都市国家構想と融合する新たな地域モデル「Co-Creation City構想」の構築・実装フェーズとしても重要な取り組みになります。Co-Creation Cityの事業確立および他自治体での横展開を視野に実証を行っていく予定です。
【関連リリース】
2023年8月21日
アミタHD・福岡県豊前市・つながる地域づくり研究所、包括連携協定の締結式を実施
~MEGURU STATION®の全市展開を軸に地域共生社会の実現を目指す~
2024年2月22日
アミタグループ、新たな地域モデルとなる「Co-Creation City(コ・クリエーションシティ)構想」を発表 -関係性増幅と循環促進の基盤となる自治体向け資源循環ソリューションの開発を開始-
【豊前市による採択結果】
① ごみ減量化推進事業
https://www.city.buzen.lg.jp/ribuzenn/documents/gomigennryoukouhyou.pdf
② 地域活動推進等ポイントシステム等構築業務
https://www.city.buzen.lg.jp/documents/tiikipoinntokouhyou.pdf
【参考情報】
■Re:ぶぜんプロジェクト サーキュラーシステムが紡ぐ小さな拠点2.0
https://www.city.buzen.lg.jp/sousei/rebuzen.html
■各社概要
NECソリューションイノベータ株式会社
1975年9月設立(NECソリューションイノベータ(株)発足は2014年)。NECグループの社会価値創造をICTで担う中核会社として、人びとの暮らしやビジネスをより良く変えるデジタルトランスフォーメーションを推進。システムインテグレータとして、クラウド、ビッグデータ、AI、セキュリティなどの技術力・開発力や幅広い知見を進化させ、より高度なSIを提供すると共に、先進的なICTとイノベーションで新しい価値を生み出すバリュー・プロバイダとして、人や社会の未来を描き、新たな製品・サービスの創出やデータの利活用などを通じて、新たな価値創造に取り組んでいる。
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/
一般社団法人 つながる地域づくり研究所
地域特性やニーズに合わせ、地方自治体職員と共に、具体的な事業の企画立案、事業主体の形成、財源対策など、自律的で持続可能なまちづくりを、伴走支援型で行っている。また、都市部の企業と地域をフラットな立場でつなぎ、相互にメリットのある持続的な関係づくりに、中間支援組織の立場で取り組んでいる。官民連携の形で、先進的な地方創生に取り組む自治体の、全国組織の事務局も担う。
https://tsunaken.net/
<広報・取材に関するお問い合わせ>
アミタホールディングス株式会社
広報 担当:古城・駒井
TEL:075-277-0795 / メール:press@amita-net.co.jp
<アミタグループ 事業サイト>2024年4月1日にリニューアルしました!
URL:https://www.amita-net.co.jp/
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