アミタ(株) 再資源化事業の海外展開へ向け、マレーシア天然資源環境省環境局幹部を北九州、姫路、京丹後の循環資源製造所へ招へい
アミタホールディングス(株)(ジャスダック:2195)(本社:京都市 代表取締役会長兼社長:熊野英介)(以下アミタHD)の事業会社であるアミタ(株)(本社:千代田区 代表取締役社長:熊野英介)(以下アミタ)は、日本貿易振興機構(以下 ジェトロ)補助事業(インフラ・プラントビジネス海外展開事業)のスキームを活用して、北九州市アジア低炭素化センターとともにマレーシア天然資源環境省の行政官を招へいし、国内での再資源化技術・設備等の視察を実施することで、マレーシアでの事業展開を目指します。視察する主な施設は、アミタの北九州循環資源製造所、姫路循環資源製造所、京丹後循環資源製造所です。
来訪者
マレーシア天然資源環境省環境局 上級主席課長補佐 ロズリ・ビン・ズル氏 他3名
主な予定
日時 | 午前 | 午後 |
1月14日(火) | 北九州市長表敬訪問 等 | アミタ北九州循環資源製造所を含む 北九州エコタウン視察 等 |
1月15日(水) | 国内セメント会社 等 | アミタ姫路循環資源製造所視察 等 |
1月16日(木) | 京丹後市長表敬訪問 アミタ京丹後循環資源製造所視察 等 |
アミタHD京都本社来訪 等 |
招へいの目的
アミタはマレーシアでの廃棄物再資源化事業を展開すべく、事業許可の取得に向けてジェトロや北九州市アジア低炭素化センターとともに様々な働きかけを実施してきました。アミタの国内実績、技術、ノウハウを活用することで天然資源の保存や廃棄物削減、埋立処分減量化に貢献することが可能です。しかし、同国においてアミタが実施する再資源化手法(調合)による廃棄物を100%再資源化する企業は例がないため、今回現場視察を実施します。
アミタは今回、再資源化事業の許認可権限をもつマレーシア環境局の幹部行政官を招へいし、アミタが運営する北九州循環資源製造所、姫路循環資源製造所、京丹後循環資源製造所(京丹後市エコエネルギーセンター)の視察を中心に、ゼロエミッションを実現するための再資源化技術の重要性を理解してもらい、2015年内を目標にマレーシアにおける事業許可の取得に結びつけることを目的としています。
マレーシアの背景
マレーシアは、「第9次マレーシア計画(2006年~2010年)」において、2020年までにリサイクル率を22%にすることや、有害廃棄物の再生利用を進めることが目標として掲げられています。また、包括的で費用効果の高い廃棄物処理の確立や費用効果の高い技術の活用、3R を優先するという方針も明らかにされており、廃棄物の削減や再資源化を自国の成長戦略の中で重要視しています。
さらに「第10次マレーシア計画(2011年~2015年)」では、資源回収施設を建設する予定であることが明記されており、特に製造業に対して、3Rを通じた非有害廃棄物(一般および産廃)管理の向上に貢献することを求めています。従って、今後、廃棄物の効率的かつ効果的な再資源化技術やノウハウ、インフラのニーズが高まっていくことが予想されます。
現在、廃棄物の最終処分については、マレーシア政府と現地企業との間で独占契約が締結されています。しかし、実際はリサイクルの余地がある廃棄物も焼却・埋立しているケースが多く、資源の循環が進まない要因にもなっています。これを受けて、独占契約が終了する予定である2015年以降は、マレーシア政府は、他のリサイクル事業者にも許可を発行し始めています。そのような状況下、高レベルなリサイクルノウハウをもつ、リサイクル事業の模範となるような事業者が求められている状況です。
視察先3つの循環資源製造所の概要
姫路、北九州の製造所は、アミタ独自の「調合」技術を用いて、多種多様な発生品(産業廃棄物)から、安定した品質のセメント原料(原料系、燃料系)、金属原料、および鉄鋼用(特殊鋼および普通鋼)代替原料を製造する再資源化拠点です。姫路循環資源製造所では、カロリー(発熱量)が高いにも関わらず、不純物が含まれている等の理由で再利用されずに廃棄されている廃油や廃溶剤等を調合した製品スラミックス®の製造も実施しています。主な強みは、100%再資源化と港湾を活用した日本各地への出入荷が可能であること、自社内に技術開発チーム(兵庫県姫路市)を持ち、市場ニーズに応じた新商品・技術開発や柔軟な設備増強が可能であること等です。
京丹後循環資源製造所では、食品残渣をエネルギー(電気・熱)と資源(肥料)に変えています。食品残渣を利用したバイオガス施設としては、日本最大級の施設です。ここで生まれた電力は、化石燃料を消費せず、温室効果ガスの発生が極めて少なく、環境に与える負荷が小さい電力であることが評価され、一部グリーン電力として認証されています。京丹後循環資源製造所では発電したグリーン電力の証書発行も行っています。
▼北九州循環資源製造所
所在地 | 福岡県北九州市若松区響町一丁目104番10号(北九州エコタウン内) |
事業概要 | 1 固形の発生品などからのセメント原料製造 2 金属を含有する発生品などからの金属原料製造 |
取得許可品目 | 燃え殻、汚泥、廃油、廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず、コンクリートくず、および陶磁器くず、動植物性残渣、ばいじん、木くず、紙くず、鉱さい |
実績 | 2011年から2012年までで合計27,435tの再資源化実績があります。 |
詳細URL | http://www.amita-net.co.jp/recycle/factory/kitakyushu.html |
▼姫路循環資源製造所
所在地 | 兵庫県姫路市網干区浜田1287番9号 |
事業概要 | 1 液体の発生品などからの代替燃料(スラミックス®)製造 2 固形の発生品などからのセメント原料製造 3 金属を含有する発生品などからの金属原料製造 4 破砕による機能破壊・原燃料製造 |
取得許可品目 | 燃え殻、汚泥、 廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック、金属くず、ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず、鉱さい、ばいじん |
実績 | 2007年から2012年までで合計556,457 tの再資源化実績があります。 |
詳細URL | http://www.amita-net.co.jp/recycle/factory/himeji.html |
▼京丹後循環資源製造所(京丹後市エコエネルギーセンター)
所在地 | 京都府京丹後市弥栄町船木小字キコリ谷301番1号 |
事業概要 | 1 食品残渣等の発生品をメタン発酵し、電気・熱エネルギー化 2 グリーン電力の発電およびグリーン電力証書発行 3 メタン発酵後の副産物(液体)を肥料化 /副産物(固体)を肥料化 |
取得許可品目 | 汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、金属くず、動植物性残渣、生ごみ |
実績 | 2007年から2012年までで合計11,643tの再資源化実績があります。 |
詳細URL | http://www.amita-net.co.jp/recycle/factory/kyotango.html |
アミタグループの再資源化実績:http://www.amita-net.co.jp/pdf/performance.pdf
アミタの海外での再資源化展開
アミタは、1980年代から海外事業を展開しており、産物(有価物)、廃棄物を原料として捉えた輸出入の取り引きのほか、一部の国ではセメント代替燃料に関する特許をライセンスしました。
▼取引実績国
台湾/韓国/中国/ロシア/フィリピン/シンガポール/インドネシア/マレーシア/タイ/アメリカ等
▼海外オフィスと現地法人
韓国には1991年にオフィスを開設し、2011年には台湾に現地法人を設立しました。台湾では、太陽電池の製造工程で排出される廃棄物の再資源化施設を、台南市にて計画しています。
関連リリース:http://www.amita-hd.co.jp/news/post_98.html
ジェトロのインフラ・プラントビジネス海外展開支援事業
ジェトロは従来よりインフラ輸出促進のため、海外基礎調査・案件発掘調査・海外セミナー・ミッション派遣・要人招聘・有識者招聘等の事業を水システム、高速鉄道・都市鉄道、地デジ、都市開発等の分野で実施しています。今回の招へいでジェトロは、ASEAN内で成熟しつつあるマレーシアに、北九州エコタウン内で操業するアミタの持つリサイクル技術の導入と北九州エコタウンのコンセプトそのものを紹介することを目的しており、インフラ・プラント海外展開事業の有力者招へいツールを活用することが最も効率的と判断しました。
アミタグループの提供サービス
アミタグループは、35年以上にわたり産業廃棄物の100%再資源化サービスを提供しており、自社製造所におけるリサイクル資源生産量は、2012年度実績で約14万tです。また廃棄物管理実務におけるコンプライアンス対策、リスク低減施策、社員教育といったコンサルティングサービスを提供しており、主催するCSR・環境関連セミナーの参加者数は延べ9,000名を越え、無料情報サービスは24,500名以上のCSR・環境ご担当者様にお送りしています。さらに、IT化による環境業務の効率化支援、森林や水産加工品に関する環境認証審査、地域活性化支援サービス等、環境に関する幅広いサービスを提供しています。
【アミタホールディングス(株):資本金474,920,000円(ジャスダック上場:2195)】
【お問い合わせ】
アミタホールディングス株式会社 コミュニケーション戦略グループ 共感資本チーム 担当:蝦名・藤本
電話:075-277-0795(直通) / メール: press@amita-net.co.jp
ファックス: 075-255-4527 / URL: http://www.amita-hd.co.jp/
アミタの広報に関するお問い合わせはこちらから