アミタ(株)、北九州市および同市内企業と環境省「令和2年度脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」を共同受託。パラオ共和国コロール州にてEV導入による脱炭素化推進に取り組みます。

アミタ()は、北九州市アジア低炭素化センター、同市内企業()ATGREEN()EVモーターズ・ジャパンらと共同で、環境省「令和2年度脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」を受託しました。本事業は、パラオ共和国コロール州においてEV(電気自動車)車両導入を通じた脱炭素化促進を目指すものです。アミタは、廃棄物処理領域のEV化推進調査に取り組みます。

受託事業について

背景

パラオ共和国は、ミクロネシアに属する人口約2万人の島嶼国です。最大の都市部であるコロール州は、人口の約7割を占め、産業および行政機能の中枢を担っています。
観光を主要産業とする同国は、豊かな海をはじめとする恵まれた観光資源を有する一方で、廃棄物増加・食料安全保障・エネルギー安全保障・外需依存経済といった社会課題を抱えています。

このうちの1つ、エネルギー問題として、同国は現在、電力の約98%を化石燃料発電に依存しています。そのため脱炭素化に向け、2025年までに発電量の45%を再生可能エネルギー(以下、再エネ)にシフトさせる計画が策定されると共に、メガソーラーなどPV(太陽光発電)システムの導入検討が進んでいます。同時に、大規模な発電システム導入の際は電力系統接続への負荷低減が課題となるため、同国の新たなニーズとして自家消費型の再エネ導入・活用が求められています。

事業概要

本事業では、脱炭素化の推進および上記ニーズに対する方策として、PVシステムを活用したEV車両の導入により、化石燃料使用量を抑制した輸送モデルの事業実現可能調査・検討を行います。

事業名

パラオ共和国コロール州におけるEV車両導入を通じた脱炭素化促進およびコ・ベネフィット創出事業

業務内容

PV(既存・新規)システムを活用したバッテリー交換式EV車両の導入による、化石燃料使用量を抑制した輸送モデルの事業実現可能性についての調査・検討(具体的な検討内容は以下)。

  1. 観光用旅客輸送車両を対象としたEV化推進を通じた再エネ比率向上と脱炭素化に向けた検討
  2. 廃棄物処理・リサイクルフローにおけるEV化推進を含めた再エネ比率100%化構想に関する検討
  3. 1・2に関するJCM(二国間クレジット制度)設備補助事業の導入可能性検討
  4. その他、コロール州内における脱炭素化事業の案件発掘調査

実施期間

2020年7月~20213月(予定)

対象地域

パラオ共和国 コロール州

実施主体、
共同実施者・役割

  • (株)ATGREEN(実施主体): 業務内容全体の推進
  • (株)EVモーターズ・ジャパン:現地適合技術・機材・事業モデル検討
  • アミタ():後述参照
  • 北九州市アジア低炭素化センター:脱炭素化事業の案件発掘、EVや環境分野における経験・知見・ノウハウの共有
  • (公財)地球環境戦略研究機関:脱酸素化事業の案件発掘、ワークショップ開催支援

アミタの役割

アミタでは2019年、環境省の委託事業において、コロール州が州内の資源ごみの分別推進と埋立廃棄量の減少を目的に建設の検討を進めている、同州リサイクルセンター「資源分別型積替保管施設」(廃棄物の分別・選別機能を備えた積替・保管施設。以下、分別施設)に関する事業性調査業務を実施しました。

本受託事業では、この分別施設に関連する以下の調査・検討を行います。
また本事業の実施を通して、アミタが同州で取り組む「包括的資源循環システム構築プロジェクト」(後述参照)全体の推進を目指します。

◆循環社会システム構想と連携した収集運搬車両のEV化の検討

evcar_250.png「分別施設」の計画と連携する廃棄物収集運搬車両のEV化の事業性算出のサポートをします。まずは同施設で導入検討されているPVシステムを活用したEV車両の充電拠点の可能性を調査し、収集運搬車両のEV化(パッカー車および4t平ボディ車)の事業性を検討します。この達成により収集運搬から分別・選別までの一連のフローにて、再エネ利用を高めた廃棄物リサイクルモデルの構築に取り組みます。
EVごみ収集車の導入は日本国内でも事例が少なく、日本国内も含めた参考事例になると同時に、同州が高い関心を示しているSDGsの達成推進への貢献が期待されています。

コロール州におけるアミタの事業展開

アミタでは北九州市と連携の下、2013年より同州にて実証実験等を行い、資源循環の基盤構築を通して廃棄物増加や外需依存経済等の社会課題の包括的な解決を目指す「包括的資源循環システム構築プロジェクト」を提案・推進しています。
2016年には上記プロジェクトの実施に向け同州とのパートナーシップ協定を締結。2019年には環境省「令和元年度我が国循環産業の海外展開事業化促進業務の委託事業として、上述の「分別施設」に関する調査業務を実施しました。
※ 実施期間:2019年10月~2020年3月、共同実施者:北九州市アジア低炭素化センター・株式会社ビートルエンジニアリング ((株)西原商事ホールディングスグループ)

model_koror.png2019年環境省受託事業における同州の資源循環モデル構想(イメージ)

関連リリース

アミタグループの事業

1977年に創立。「持続可能な社会の実現」をミッションに掲げ、10年以上前から環境・CSRに関する教育支援を実施しており、これまでに研修(講師派遣)は250社以上、セミナーは全国で600回以上実施しています。近年では企業の持続可能性を高める総合支援サービス「The Sustainable Stage(サステナブルステージ)」を提供しています。
【アミタホールディングス(株):資本金474,920,000円(東証JASDAQ市場上場:2195)】

【広報・取材に関するお問い合わせは以下へお願いいたします。】

 アミタホールディングス株式会社 カンパニーデザイングループ 共感資本チーム 担当:西島・藤本
 メール:press@amita-net.co.jp / URL:http://www.amita-hd.co.jp/

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