アミタ(株)のバイオガス施設「南三陸BIO」が南三陸町の生ごみに関する一般廃棄物処理業許可を新たに取得。町内ホテル・飲食店等の生ごみの資源化が可能に。

アミタホールディングス(株)の事業会社であるアミタ(株)は、宮城県南三陸町のバイオガス施設「南三陸BIO(ビオ)」で、同町の生ごみに関する一般廃棄物処理業許可を2016年6月21日付けで新たに取得しました。これにより同町内のホテルや飲食店などの事業者から生ごみの受け入れが可能となり、新たに365t/年の資源化を計画しています。

許可取得の背景

IMG_6627.jpg南三陸BIOは、南三陸町内から排出される生ごみ・し尿処理汚泥等から、液体肥料(以下、液肥)、電力を創出するリサイクル工場です。同町が掲げるバイオマス産業都市構想実現の第一弾として官民連携(PPP)スキームで構想・事業化され、2015年10月に開所しました。(※1)

開所時から町内の家庭から出る生ごみやし尿汚泥などの有機系廃棄物を発酵処理し、バイオガスと液肥を生成。バイオガスは、施設内で発電等に利用し、液肥は、有機質肥料として地元の農地に還元してきました。約9カ月の稼動期間を経て操業が安定し、さらなる受け入れ体制が整ったことを受けて、このたび新たに同町の生ごみに関する一般廃棄物処理業許可を取得しました(写真はバイオガス施設「南三陸BIO」)。

(※1)アミタの南三陸町における事業全体像やバイオガス施設の事業性等は年次報告書(2015年度版)をご参照ください

今回の許可取得による受入状況の変化

南三陸町からの処理受託 同町内でホテルや飲食店など事業者からの処理受託
許可取得前 ×
許可取得後 ○(※生ごみのみ)

許可取得による効果

新たに365t/年の資源投入を行うと、液肥はほぼ同量の増加、ガス発生量は年間37,230Nm3増加し、発電量に換算すると196kwh/日、71,596kwh/年の増加となります。買電価格を15円/kwh換算すると1,070,000円/年の経費削減が見込めます。なお、同町における2014年の一般廃棄物総排出量は4,160t(※2)です。

(※2)引用:平成27年版南三陸町環境白書p28

許可取得後の展開

町内のホテルや飲食店などの事業者から生ごみの処理を受託することが可能となり、町内飲食店などで出た生ごみから液肥を作り、液肥から米や野菜を作り同町内の飲食店などに戻すリサイクル・ループなどが可能となります。地域資源・地域経済が同町内で循環する仕組みが出来ることになり、同町のバイオマス産業都市構想の具現化が進みます。

南三陸BIOの概要

設立 2015年10月16日開所(10月19日 初稼動)
所在地 宮城県本吉郡南三陸町志津川字下保呂毛14番地1号
敷地面積(建築物面積) 5,945㎡(954㎡)
施設能力 処理能力:10.5t/日
液肥生産量:4,000~4,500t/年
発電量:21.9万kWh/年
事業主体/施設運営 アミタ株式会社
名前の由来 Best Integrated Operation(ベスト インテグレーテッド オペレーション:最適に統合された運用)と、BIO(バイオ:生命・生物)の2つの意味を掛け合わせた名称で、バイオガス技術をもとに、地域の未利用資源を活かした最適な循環の仕組みをつくる拠点を意味します。

南三陸町バイオマス産業都市構想 バイオガス施設「南三陸BIO」による資源循環図
biomass_Industrialtown.jpgのサムネイル画像 biogas_recycling_model-thumb-220xauto-19880.jpg

関連リリース

2015年7月:南三陸森林管理協議会が管理する森林のFSC®森林認証審査を宮城県で初めて実施
2015年10月:バイオガス施設南三陸BIO開所
2015年11月:日本初となる環境と社会に配慮した国際的養殖認証「ASC養殖場認証」の審査実施
2016年2月:アミタ(株)、宮城県再生可能エネルギー等・省エネルギー大賞 再生可能エネルギー等導入促進部門の優秀賞を受賞
2016年3月:宮城県漁業協同組合のカキ養殖業に対し、ASC養殖場認証を発行
2016年4月:宮城県南三陸町で「豊かな自然・人・社会を未来へつなぐシンポジウム」を開催

アミタグループの地域デザイン事業

アミタグループはこれまでに全国60カ所以上における地域支援を実施してきました。これらの経験やノウハウを活かし、森、里、海の「もったいない」を活用した企画立案から実行、効果測定、持続可能な仕組みづくりまで、地域再生につながるようなトータルプロデュース事業を提案・実践しています。
【アミタホールディングス(株):資本金474,920,000円(東証JASDAQ市場上場:2195

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